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事例紹介

産学連携事例


MS PROCESSING(エムエス・プロセッシング)

革新的な表面処理の共同研究開発

  • 株式会社エムエス製作所
    愛知県清須市春日立作54番地2
    資本金 3,811万円 従業員 40名
  • 岐阜大学 工学部 機械工学科
    上坂裕之教授
共同研究にいたったきっかけ

本社所在地の清須市で50年、我が社の主力製品である金型を製作してまいりました。金型を使用して成形という工程で製品を取り出すのですが、長年悩まされていたのが離形の問題、成形材料の流れの問題が金型にあると言われてきました。何か解決が出来ないかと考えてトライをしたのが表面処理による離形性向上でした、様々な表面処理をトライをしてまりましたが、工期がかかる、コストが高価などもある為に自社で必要と考えている表面処理が出来ないか検討を進める事にしました、そこで岐阜大学工学部の上坂教授に相談をさせて頂き共同開発で進める事になりました。開発に携わっていただいた工学部の上坂教授、高橋助教、森田さん(M2)、及び研究推進社会連携機構の深川特任教授(当時)には大変お世話になりました。

共同研究の内容・成果

金属製品の表面への硬質微粒子の投射により、高分子材 料との接触界面における力学的な相互作用(付着、摩擦など)を制御できることに着目し、特に高分子材料の成形金型表面へ当該技術を適用した場合に、一定の条件下で最も効果を発揮することを明らかにしました。これは一つの条件設定ではなく、複数の条件バランスによって成立するものですから、その作用メカニズムを解明することに大学と共に取り組んできま した。例えば、右図に示すように、MSプロセッシング処理を行った金型材料に押し付けたPMMAを引き剥がす際の力は、 無処理の金型材料に押し付けたPMMAを引き剥がす力の半分程度でした。この要因として、MSプロセッシング処理に よって金型材料とPMMAの接触面積が減ったためであることが示唆されています。これにより不良品が減り無駄なコスト や手間を削減でき、金型の質の向上が製品のクオリティも高める、新たな可能性を感じられる表面処理となりました。

ご担当者様のコメント:株式会社エムエス製作所 営業部 諏訪裕吾様

鉄の摺動性(すべりやすさ)の良さが、金型成形時の離形性にも良い影響を与えるだろうということはわかっておりましたが、プラスチックなどの固い樹脂を成形する際にはそれがあてはまるものの、私たちが主力とするゴム製品などの成形時にも良い結果をもたらすのか不透明であり不安でした。岐阜大学との共同研究を通して金型表面処理の条件出しをくりかえすことで、安定して離形性の良さを実現できる表面処理条件を見つけ出すことができました。

岐阜大学 工学部 機械工学科 上坂裕之教授

すでにエムエス製作所さんは、現業でMSプロセッシングを最適化し、商売につなげられています。そのベース となる新しい技術への探求心や技術開発力に感服するとともに、作用メカニズムを明らかにすればより多くの方 が活用できて、エムエス製作所さんのビジネスチャンスもさらに拡大するのではないかと思っています。上記の ような基礎的研究成果の積み重ねにより、金型表面の質を向上させることのメリットが誰にでもはっきりとわかる ようになってきています。当該処理の新たな可能性が広がっていくことにワクワクしながら、楽しんで共同研究を させて頂いております。


ヘキサゴン

可搬型ヘリポート用照明システムの開発

  • 学校法人ヒラタ学園
    大阪府堺市西区鳳西町3丁712
    従業員数 約160名
  • 岐阜大学 工学部 機械工学科 知能機械コース 松下光次郎准教授
共同研究にいたったきっかけ

現在、西日本では南海トラフ地震の発生が近づいていると言われております。被害想定は東日本大震災以上であり、ヘリコプターによる支援は夜間にも求められることになります。しかし、全国の90%以上のヘリ離着陸場所には航空法の基準を満たした夜間照明は整備されていない状況であり、ヘリコプターの夜間受援体制は不十分な状況であります。整備が進まない理由の一つに高額なコストがあげられます。また1か所に常設型夜間照明を整備しても他のヘリコプター離着陸場では使用できません。そこで実際に災害時のヘリコプター支援活動の経験がある、ヒラタ学園(ヘリ運航会社)として使用者にとって利便性の高い、安価な可搬型ヘリポート夜間照明を開発しようと考えました。開発に当たっては、ヒラタ学園と災害時のヘリコプター支援の契約を行っている日清医療食品様などの協力のもと、岐阜大学工学部様とともに試行錯誤を繰り返し、開発することができました。

共同研究の内容・成果

今回の共同開発の主なポイントは、実際に災害等の現場で夜間にヘリコプターを受け入れる立場の方々の要求をどこまで実現できるかというところにありました。                                               今回実現できた成果としては以下の3点でした。                                                                                                                       ①薄型  (超フラット化実現 高さ3cm 高輝度LED)                                                                               ②軽量化(既製品の1/3の重量)                                                               ③リモコン機能 → 17個を一括に点灯・消灯                                                                                            ④乾電池式 → 8時間以上使用可能                                                                薄型+軽量化により1つのケースに全て収納可能で一人で持ち運びできるようになりました。                                 価格に関しても既製品より安価に設定することができたため、販売開始から既に地方自治体、民間企業などからの注文が順調に増えてきている状況であります。                                               今後、懸念される南海トラフ地震などの大震災時においても、ヘキサゴンを私用すればヘリコプターが24時間支援可能となり多くの命が救われることになります。 ヒラタ学園は、可搬型ヘリポート夜間照明「ヘキサゴン」がひとつの知恵の結晶として、人命救助に貢献ができる日が来ることを信じてやみません。

ご担当者様のコメント:学校法人ヒラタ学園航空事業本部 HEMS課長 小笠原健太様

私は主にドクターヘリなどの航空機運航に係る事業展開を中心に活動して参りまして、このような製品開発には携わったこともありませんでした。最初はこのプロジェクトがうまく進むのかと大きな不安がありましたが2020年2月に完成し4月から正式に販売開始することができました。                                                                                       約1年数か月を費やして製品化されたヘキサゴンを購入いただいたお客様からも「使いやすく、設置が簡単で保管が便利です」との声をいただくことができ、非常に喜びを感じることができました。                                                今回はヒラタ学園としても初めての経験であり、製品開発の中では特に物作りに対する強い信念を感じることができ、常に本気で最善最良を求める姿勢も感じました。 今後も社会に貢献できる製品づくりの機会があれば積極的に取り組んで参りたいと思います。

岐阜大学 工学部 機械工学科 知能機械コース 松下光次郎准教授

共同研究での開発ポイントは、普及し始めた先端技術を用いて、従来製品のコンセプトと違った新機能製品を作り出せるかにありました。その結果、従来製品がヘリコプターの風圧に飛ばされないためには重量を増やす設計指針をとっており、その理由が従来の厚みのある電球を起点とした構造であることに気が付きました。そのため、軽量かつ風圧に強い構造をここ10年で普及したLEDで作り出し、従来製品よりも低消費電力・軽量・運搬しやすい可搬型ヘリポート用夜間照明灯を実現するに至りました。このように、新たに普及している先端技術で、従来製品と異なる設計指針でより良い製品を作り出せる実例ができたことをうれしく思います。

メディア掲載

【新聞】 ・2020/02/19 日本経済新聞 地方経済面 関西経済 ・2020/02/19 産経新聞 東京朝刊、 ・2020/02/19 中日新聞朝刊 ・2020/02/19 中部経済新聞  、日経産業新聞2月25日(全国)【WEB】2020/02/19 サンテレビ、2020/02/19 中日新聞プラス                                        2020/02/19 日本経済新聞電子版  2020/02/19 Fly Team


ラ・クリップ

自立起立移乗補助具の動作分析

  • 株式会社東海技研工業
    中津川市中津川932-325
    資本金 1000万円 従業員数 87名
  • 岐阜大学大学院医学系研究科関節再建外科学先端医療講座
    青木隆明 特任准教授
共同研究にいたったきっかけ

弊社の主業は配電盤・板金部品加工等でありますが、関係者の実父が股関節圧迫骨折により入院、その後退院するも在宅介助が全介助であったことを受け、その事態を改善すべく、弊社の板金加工技術を活かして対応策を考案しました。試作品でトライしたところ即時に自力で起立し、車椅子への移乗も行えたことから開発を開始しました。開発を進める中でウェルフェア等の展示会に出展した際、福祉業界における専門家に対し新たな福祉用具の特長を理解して頂くには専門機関によるエビデンスが必要との声があり、岐阜県経済産業センターへ相談したところ、岐阜大学医学部附属病院の青木隆明特任准教授をご紹介いただき、動作分析を依頼することになりました。

共同研究の内容・成果

従来の据置型手すりはその殆どが「押し型」であり、本製品の「引き型」の手すりは介護用具製品群の中で在りそうで存在しなかった用具であるため、使用時における動作が従来の手すりと比較してどのような違いが在るのかが全く不明でした。そこで、「ベッド手すりの違いによる立ち上がり動作の解析」という内容で、押し型・引き型の二種類の起立補助具について動作のVICONによる解析と同時に、表面筋電図により動作時の大腿四頭筋の活動性を計測して頂きました。その結果、引き型では直線的な重心移動がみられるのに対し押し型では重心の大きな湾曲移動がみられ、又、表面筋電では引き型の方が体重移動が効率的であるため、活動性が平均12.2%減少していることが判明しました。結果、引き型の手すりの方が押し型に比べ、力の伝達効率、活動性においても効率的であることが確認されました。本分析成果をもって様々な施設や福祉用具取扱業者への「ラ・クリップ」の説明は、科学的根拠をもって行うことが可能となり、業界における専門家もその効率性を一層の理解をもって体験して頂けることとなりました。また、実際にラ・クリップを活用して頂いている要介護者の方からは、起き上がりや立ち上がり、立位保持に移乗動作が大いに楽になり無くてはならない補助具になった、介助者の皆さんからは介助が楽になり本人もやる気が出てきたように思うなど、ラ・クリップの効率性を改めて認識している次第です。

ご担当者様のコメント:株式会社東海技研工業 代表取締役 安江宏様

動作分析を依頼させて頂いた時点では、従来の手すりと比較して立ち上がりが効率的で楽に出来るという感覚的な自信はありましたが、科学的な根拠は何も無く不安でした。大学では「押し型」と「引き型」という区分をもって動作分析をして頂き、科学的にその効率性が立証されたことは開発担当者全員の大きな自信となり、様々な説明会等において専門家関係者に納得して頂くことが出来、無くてはならないエビデンスとなりました。

岐阜大学大学院医学系研究科関節再建外科学先端医療講座 青木隆明

共同研究において、高齢化社会で、日常生活動作の自立を促し健康寿命を延ばすため、様々なベッド柵や手すりがある中で、主に引き型と押し型の2種類による立ち上がり動作の効率性を検討し、ラ・クリップのような引き型の移乗補助具は、動作解析により、直線的な重心移動がみられ、押し型では重心の大きな弯曲移動がみられ、表面筋電では引き型の方が、体重移動が効率的であるため活動性が低いことがわかりました。このことは引き動作の方が下肢への筋肉の活動性が低く、下肢筋力の利用が効率的であることが示唆されます。ラ・クリップは引き型の中でも、より力の伝達効率、筋肉の活動性においても効率的であるという結果が得られました。

メディア掲載

CBC「チャント」2020年11月26日、monoマガジン2019年10月2日号、岐阜新聞2019年11月13日、中部経済新聞2019年11月29日、中日新聞2020年5月20日、他多数


物理ゲル性能を付与した次世代コンクリートの共同開発

  • 株式会社安部日鋼工業
    岐阜市六条大溝3丁目13番3号
    資本金 3億円 従業員 519名(2020年6月30日現在)
  • 岐阜大学工学部化学・生命工学科 物質科学コース
    木村 浩准教授
共同研究にいたったきっかけ

2019年01月に開催された岐阜大学ラボツアーに参加し、「クレイ粒子水分散液」材料技術が展示されているのを目にしたところ、直感的に「これだ!」と感じ、すぐさま木村浩准教授にアプローチしました。 クレイ粒子水分散液は、水に粘土(クレイナノシート)成分を加えたもので、流動刺激の有無によってゾル(液体状態)とゲル(固体状態)を往き来し、「物理ゲル」と呼ばれます。その物理ゲルが持つ特殊な性質を、フレッシュコンクリート(硬化前のコンクリート)の性能向上にも応用できるのではないかと考えたのが、木村准教授との共同研究の始まりでした。

共同研究の内容・成果

土木建設の現場で型枠などに流し込むコンクリートは、流動性が低ければ充填作業が難しく、流動性が高いものは高価であり材料分離しやすいことが課題でした。また硬化後のコンクリートの耐久性を高めるために、気体や液体が侵入しにくい緻密な硬化体とする必要があります。私たちが開発した次世代コンクリートは、粘土鉱物であるクレイナノシートをコンクリートに少量混ぜ込みます。すると、静置すると形状を保持し、振動を与えると柔らかくなるという物理ゲルの性能が発現します。固まる前からある程度形状を保持して自立しつつも充填しやすく、コンクリート工事の生産性が高まります。また、クレイナノシートの添加量や振動条件を変えることで、セメントと水の配合を変えることなく流動性を高め、柔らかさを調節できることも特徴です。これにより、構成成分を均一な状態で充填できるようになり、材料分離が起こりづらくなります。さらに、クレイナノシートはコンクリート中の余分な水を吸着し、硬化後も内部から外へと緩やかに水分を供給するため、組成物が緻密になって耐久性も高まります。物理ゲル性能を付与した次世代コンクリートは、これまで建設業界が抱えていた課題を解決できると期待しています。そして、道路や橋梁、建設物といったインフラの長寿命化にも大きく貢献できると考えています。

ご担当者様のコメント:株式会社安部日鋼工業 技術公務本部 技術開発部長 宮島朗様

木村先生に出会うまでは、業界内の狭い世界で課題を解決しようと模索を続けてきましたが、岐阜大学の交流会に参加したことで、従来にはない斬新な発想のコンクリートを開発できました。今後はクレイナノシートの最適な添加量などを検証し、普及に向けたPR活動にも力を入れていきたいと考えています。

岐阜大学工学部化学・生命工学科 物質科学コース 木村 浩准教授

岐阜県内の民間企業と共同で、業界の新たなスタンダードになりうる画期的な次世代コンクリートを開発しました。岐阜県をはじめ東海地方には、株式会社安部日鋼工業様などのような高い技術力をもつ民間企業が数多くあります。大学のシーズとこれら民間企業の技術が融合すると、非常に優れた工業製品ができることを実感しました。今後はこの次世代コンクリートの技術を国内外に普及させ、インフラの長寿命化などへの貢献を目指します。

メディア掲載

日刊建設工業新聞2020年2月28日 / 中部経済新聞2020年3月2日 / 科学新聞2020年3月20日 / 建築技術5月号2020年4月17日


新開発ミキシングノズル

射出成型用ミキシングノズルの能力向上に関する共同研究

  • 有限会社カワダ精工
    (本社 岐阜県揖斐郡大野町瀬古408-2)
    資本金 540万円 従業員 11名
  • 岐阜大学 工学部 機械工学科
    菊地聡 准教授
共同研究に至ったきっかけ

カワダ精工:幣社が中小企業等経営強化に基づく「経営革新計画」を岐阜県に申請し、それをご覧になった岐阜大学の産官学連携推進本部の方が、共同研究テーマ探索のために弊社を訪ねてこられたのが始まりです。カワダ精工は非常に小さな会社であり、大学の先生方やその研究とはまったく無縁だと思っておりましたが、産学連携コーディネータに訪問いただいた際に、幣社がこつこつと開発を行っていたプラスチック射出成形用のミキシングノズルにおいて、これまで苦労していた色むらの改善などを簡単にご説明したところ、岐阜大学の流体工学の先生の知見を組み合わせればその課題を解決できる可能性があることがわかり、共同研究に至りました。

共同研究の内容・成果

カワダ精工:射出成形とは、加熱溶融させた材料を金型内に射出注入することで、主にプラスチック製品などを製造する方法です。ミキシングノズルは、射出成形機の先端部に取り付けて、材料と着色ペレットなどの複数の材料を混ぜ合わせる部品です(図1)。他社メーカーのミキシングノズルは内部構造が複雑で高価であり、さらに洗浄がやりにくいなどの課題がありました。新開発のミキシングノズルでは、装置内に簡単な隔壁を設けてノズル内の圧力を調整することで、材料樹脂の色むら低減が可能となり、さらに糸引き不良も低減できました。岐阜大学では、樹脂の流れと混合の様子を見える化していただき、隔壁の枚数や形状による混合効果の違いについても実験を行っていただきました(図2)。この新開発ミキシングノズルは構造がシンプルであるために、従来品より安価であり洗浄もやりやすく、自動車部品大手メーカにも採用いただくことができました。

ご担当者様のコメント:有限会社カワダ精工 代表取締役 河田剛様

 今回、共同研究を行ったことにより、これまで経験に頼ってきた開発の効率を上げることができました。私たちのような中小企業にとって大学は敷居の高いところですが、今回のように岐阜大学側から声をかけていただくことで、共同研究に繋げることができたのは幸運でした。弊社以外にも同じような課題を持った中小企業も多くあります。ぜひ、弊社以外にも広くお声をかけていただければ幸いです。

岐阜大学 工学部 機械工学科 菊地聡 准教授

 これまではノズル内でどのように溶けた樹脂が流れ混ざるかが分かっていなかったということで、大学ではノズル内で流れがどのようになっているかを、流れの可視化により調べました。透明なアクリルパイプに隔壁を設置してノズル内を模擬し、流動特性が樹脂に近い高分子水溶液に色素を混ぜて見えるようにした液体を用いて、どのように流れていくかを観察しました。そこから得られた知見が、新製品の設計に役立ったということで、うれしい限りです。

メディア掲載

▽岐阜新聞 2016年10月26日▽日刊工業新聞 2016年9月8日▽中部経済新聞 2016年8月19日


ひるがの高原ドリンクヨーグルト

飲むヨーグルト(ドリンクヨーグルト)の共同開発

  • 株式会社たかすファーマーズ
    (本社 岐阜県郡上市高鷲町ひるがの4670-233)
    資本金 5,850万円 従業員 20名
  • 岐阜大学 応用生物科学部 応用生命科学課程
    中川智行 教授
共同研究に至ったきっかけ

たかすファーマーズ:弊社は、長良川源流の地 標高900mにある”ひるがの高原”で自然の恵みを存分に活かし、丹誠込めて作る本物の美味しさを追求した牛乳やチーズなどを生産、販売しております。日本初となる低脂肪チーズ(カンコワイヨット)の製造段階で、どうしても雑菌が侵入しカビが繁殖する問題が解決できずに悩んでおりましたところ、岐阜大学の河合先生のお力を借りてその原因を突き止めることができたのが岐阜大学とのお付き合いの始まりでした。その後、あらたにドリンクヨーグルトを開発することになり、やるからには、ひるがの高原で独自に採取された乳酸菌を使おうということになり、乳酸菌のスクリーニング、同定を岐阜大学の中川先生にお願いすることになりました。

共同研究の内容・成果

たかすファーマーズ:新しい乳酸菌を探すにあたりまずこだわったのは、ひるがの高原で採取された乳酸菌を使うこと、ひるがの高原で作られる牛乳と相性が 良いこと、更に美味しくて作りやすいことでした。実際にひるがの高原のさまざまな場所や物から菌の採取を行いました。いちいの木、どぶろく、はちみつ、リンゴ、さらにはたくわんのような漬物などから400もの検体を採取し、まずは弊社で菌を培養することで200検体までの絞り込みを行い、それを岐阜大学の中川先生の研究室に持ち込んで、7属21種58株の新奇乳酸菌のスクリーニングと同定を行っていただきました。更にひるがの高原牛乳に適した風味、発酵状態の良好な5検体の有用菌で試作試飲を重ね、その中で最も優れた乳酸菌を「EC-11ひるがの菌」と名付けて商標登録し、ドリンクヨーグルトに使用することにすることで、濃厚で味わい深いドリンクヨーグルトが開発できました。選定にあたっては、候補の乳酸菌で実際にドリンクヨーグルトを作り、岐阜大学の学生さんにも試飲をしていただき、投票形式で味の選定を行っていただきました。

ご担当者様のコメント:株式会社たかすファーマーズ 石原晴雄様、古橋武様

 ドリンクヨーグルトは平成22年9月に発売が開始され、すぐにたかすファーマーズの主力商品となり現在に至っています。150mlボトル品/750mlボトル品合わせて、年間9万本以上販売されております。おかげさまで、平成26年には岐阜県観光連盟推奨観光土産品と全国推奨観光土産品に認定されました。弊社の主力商品となっている”低脂肪チーズ(カンコワイヨット)”と”ひるがの高原ドリンクヨーグルト”はともに、岐阜大学との共同研究無しでは商品化できなかったものでありとても感謝しています。今後の更なる商品開発に向けて、またあらたに岐阜大学との共同研究ができる事を期待しています。

岐阜大学 応用生物科学部 応用生命科学課程 中川智行 教授

 岐阜大学に赴任した当初から、たかすファーマーズ様にはお声をお掛けいただき、ドリンクヨーグルト開発に向けた新奇な乳酸菌の探索の共同研究をご提案いただきました。実は、このような自然界からの有用乳酸菌株の探索は、私にとって初めての挑戦であったため、最初は手探り状態で研究を始めたのを今でも思い出します。たかすファーマーズ様とスクリーニング方法を試行錯誤した結果、たかすの森から「EC-11ひるがの菌」を獲得でき、実際にドリンクヨーグルトを開発いただいた本共同研究は、現在でも思い出深い研究テーマの一つとなっています。

メディア掲載

▽NHK ▽中日新聞 ▽岐阜新聞


野生動物捕獲罠 遠隔監視用 「オリワナシステム」

LPWA通信システムを用いた捕獲支援システムの開発

  • 株式会社フォレストシー
    (本社 東京都江東区三好3-7-11 清澄白河フォレストビル)
    資本金 200万円 従業員 5名
  • 岐阜大学 応用生物科学部 生産環境科学課程
    森部絢嗣 准教授
共同研究に至ったきっかけ

フォレストシー:当社は、携帯圏外が多い中山間地でも広域に通信が可能な独自の無線規格「LP-WAVE( エルピーウェイブ)」を用いて、鳥獣被害対策の一環である罠捕獲を支援する「オリワナシステム」の開発に着手しました。罠が作動したことを遠距離無線で携帯圏外エリアからでも通知でき、罠の見回りの効率化、迅速な駆けつけ処理による食肉利用の質向上等に貢献します。従来から存在する携帯電話の3G回線を用いた製品と比べ、安価に広域をカバーできる独自の通信技術を用いた本製品を、次世代の捕獲通知システムとして、実験レベルではなく実用レベルの製品にすべく、野生動物の専門的見地から助言を頂くため、森部先生との共同研究に至りました。

共同研究の内容・成果

フォレストシー:当社が独自に開発した親機および中継機、子機を用いて実証 実験を行いました。全ての子機にはGPS・マグネットセンサーが搭載されており、罠が作動すると子機の磁石が外れ、作動通知信号が親機まで送信され、クラウドサーバーを介して子機を登録したタブレット端末などの専用アプリ上に捕獲情報(捕獲通知・位置情報・電波状況・電池残量等)が表示されます。本製品・システムを用いて、岐阜県を中心に通信テストを実施したところ、結果として、岐阜県本巣市大茂山山頂から奈良県大台ケ原の稜線上までの約160kmもの距離で通信の送受信に成功しました。その他、同山頂から愛知県知多郡美浜町冨具崎の8 8 k m 地点や、同山頂から岐阜県恵那市標高6 1 6 m の69.5km地点でも通信を確認しました。いずれも見通しが良好な条件でしたが、見通しが悪いエリアでも電波の回り込みにより広範囲で通信成功し、直接は通信が出来ない不感地帯においても中継機を増設することで解消可能であることが確認されました。本システムによって、携帯圏外が多い遠隔の中山間地域であっても野生動物の捕獲情報の共有が容易になり、見回りの効率化による労力削減や、有害捕獲の報奨金申請の不正防止、獣肉のトレーサビリティシステムへの応用などにも発展が期待できます。

ご担当者様のコメント:株式会社フォレストシー 里山通信事業部 プロジェクトリーダー 藤本晶史様

 森部先生は野生動物の生態に関する知識は勿論のこと、ICT機器に関する深い造詣をお持ちで、ユーザー目線でも非常に参考になるご意見を多数くださり、野生動物管理・鳥獣被害対策という当社にとって未知の分野での取り組みをするに当たって、羅針盤のような心強い存在でした。森部先生のご協力を糧に、今後もより一層、社会的な課題解決に役立つような製品作りに尽力して参る所存です。

岐阜大学 応用生物科学部 生産環境科学課程 森部絢嗣 准教授

 離れた場所から「現場を知る」、これは昔から捕獲者や研究者にとって大きな課題です。様々な商品が開発されている中で、LPWA(Low Power, Wide Area)という通信技術を初めて聞いた時、独自の長距離通信網を個人レベルで構築できる可能性に大変感動したことを覚えています。その後、地域課題を解決したいという共通 の想いから共同研究がスタートしました。開発は常にユーザーの行動や思考に留意して「現場で使える」をコンセプトに取り組みました。現場では机上の理論が通じないことも多く、何度も試行錯誤を繰り返し商品化に至りました。今後も「現場と人がつながる」を目指し、さらなる研究開発を進めていきます。

メディア掲載

▽IotNEWS  ▽ けいたいWatch  ▽ サンスポ  ▽ SankeiBiz  ▽朝日新聞デジタル  ▽ エキサイトニュース  ▽YOMIURI ONLINE


心肺蘇生キット「スクーマン2」

心肺蘇生訓練キットの共同開発

  • アテナ工業株式会社
    (本社 岐阜県関市下有知5601番地1)
    資本金 4億5千万円 従業員 285名
  • 岐阜大学 大学院医学系研究科救急・災害医学分野
    小倉真治 教授/高次救命治療センター長
共同研究に至ったきっかけ

アテナ工業:本社所在地の関市は、平成20年に開始されたある先進的な取組みで全国的に注目されていました。実技を伴う救急救命講習を、中学1年生全員に1人1個の簡易教材を支給して行うというものです。当時の使用教材は海外製の物で、その頃にもっと安価で性能の良い物があれば、この活動がもっと広がると思うとの声があることを知り、未知の分野でしたが弊社で作成にチャレンジする事を決めました。ただ未知ゆえに性能追及の方向性に迷っていた時に、弊社社長宅の向かいに住まわれていた小倉教授に相談をさせて頂いたのが岐阜大学との共同開発のきっかけです。初めての共同開発でしたので、産官学連携推進本部にはとてもお世話になりました。

共同研究の内容・成果

アテナ工業:今回の製品開発で満たす条件は、①正しく胸骨圧迫が学べること、②安価で提供できることでした。①でとりわけ重視した事は、胸骨を押した感触を出来るだけ再現する事です。既存製品には感触はリアルですが、部品点数が多く高額なもの、安価ですが感触が遠い物などがありました。その為弊社では全く別の方式でのリアルな感触の再現を模索しました。教授から有効な胸骨圧迫の圧力データ資料を頂き、肋骨の形状を参考にアーチ形状の樹脂製模擬胸骨を用意しました。教授や研究室の先生に実際に試して頂き、感想を伺いました。部品をモデリングデータ解析し、圧迫時にアーチ形状にどの様に負荷が掛かるかを検討しました。②の安価で提供する為には、当社の得意分野であるシート成形品で胸部や心臓の位置などを表現し、正しく圧迫する位置を示しました。また、正しい深さまで圧迫出来ていると音が出る工夫や、製品の箱の内側面を利用し、色分けによって目でも深さが確認できるようにしました。共同研究開始後に、実は関市の取組みは小倉教授が提案された事と知りました。不思議なご縁を感じつつ岐阜大学および小倉教授のご協力で全くの専門分野外でありながら、今では日本循環器学会の市民講座でも使用される製品を生み出せた事に感謝をしています。

ご担当者様のコメント:アテナ工業株式会社 開発センター 宮嶋 謙二様

 最初は、分野違いのプロジェクトに大きな不安がありました。しかし、小倉教授から救急救命における心肺蘇生の大切さ、またそれを大勢の人々が学ぶことの大切さを伺い、製品を造る意義を改めて感じ取組みました。試作の改善ポイントを何度も分かり易くアドバイスして頂きました。製品の模擬胸骨部分の感触を確認して頂き、ついに【合格です。】と仰って頂いた時は、感動と感謝の気持ちが溢れてきました。

岐阜大学大学院医学系研究科救急・災害医学分野 小倉真治 教授/高次救命治療センター長

 今回の共同開発の主なポイントは、我々実際に使う立場からの要求を、どこまでコストを削りながら具現化できるかというところにありました。よくある言葉で言えば、シーズドリブンではなくニーズドリブンであるということです。 我々の要求は明確でした。実際に心臓マッサージ(胸骨圧迫)を数多くやってきた私の手の感触をどこまで製品に反映させることが出来るかというところです。コストとの戦いもあり、担当技術者には苦労をしてもらいましたが、社を上げての支援もあり、最終的に他では類を見ない製品が出来ました。その瞬間の喜びは言葉には表せません。いい仕事を出来ました。

メディア掲載

▽NHK総合 「ほっとイブニングぎふ」 2012年9月28日 ▽東海ラジオ 「ニュースファイル」 2012年12月22日  ▽中部経済新聞 2014年5月22日 ▽岐阜新聞 2015年6月23日  ▽その他新聞掲載多数


滑り止め床用コーティング剤

滑り止め床用コーティング剤の共同開発

  • 株式会社リンレイ
    (本社:東京都中央区銀座4-10-13)
    資本金:1億円、従業員:500名(連結)
  • 岐阜大学 応用生物科学部
    神志那弘明 准教授
共同研究にいたったきっかけ

株式会社リンレイ(山田様): 元々弊社では、本連携の端緒となった「滑り止め床用コーティング剤」の開発を進めており、ここに臨床獣医学的な評価を得られれば、さらなる商品価値向上が期待でき、最終的には当商品の命題でもある『人と愛犬のより良い共生環境創造』に寄与できるのではないか、といった議論を並行して行っておりました。私は岐阜大学の卒業生で、友人から常々岐阜大学の獣医学科の優秀さは説かれていましたので、担当を志願し、産官学連携推進本部を通じて、昨年度より神志那先生との共同研究に至りました。その過程では同学部の鬼頭先生にも大変お世話になりました。(「産学連携経験者インタビュー」より転用)

共同研究の内容・成果

株式会社リンレイ(山田様): 近年、犬の室内飼育と比例して「フローリングでの滑り」に起因する骨折や脱臼、ねん挫等の関節疾患が増加しています。そうした状況に対してフローリングを滑りにくくすることで予防するというのが当商品のコンセプトで、実際に床での滑りが犬の心身にどのような影響を及ぼすか、国内初となる臨床獣医学的なアプローチでの研究をしています。具体的には歩様解析試験やストレステスト、飼い主アンケート等、多角的な視点で進めています。 歩様解析試験において、関節または神経の疾患を持つ犬(10頭)の歩様を比較解析した結果、塗布したフローリングでは滑らないか、もしくは滑る回数が減少することが明らかになりました。このことから同商品が疾患犬のフローリングにおける滑りを防ぎ、歩様改善に寄与することが分かりました。 足・腰の関節疾患や神経の疾患は高齢になるにつれて発症しやすくなることから、高齢犬の疾患対策になることが期待できます。(「産学連携経験者インタビュー」より転用)

ご担当者のコメント:株式会社リンレイ 総合企画開発部 山田貴之様

 本連携は弊社にとってワックスやコーティング剤の新たな価値提案の第一歩となる極めて重要な取組みで、それと同じ熱量で取り組んで頂いている神志那先生はじめ岐阜大学に深く感謝すると同時に、僭越ながら卒業生冥利に尽きる思いで一杯です。今年度はより一層の成果創出を期し、更なる取組み強化を図って参る所存です。

岐阜大学 応用生物科学部 神志那弘明 准教授

 最近は犬や猫は伴侶動物と呼ばれ、家族の一員という位置づけになりました。ほとんどの場合、生活環境は人と同じように家の中です。最近では床材としてフローリングが使われているお宅が多いですが、はたしてフローリングは動物にとって過ごしやすい材質なのか?と考えると、きっと快適なはずはない!と考えたわけです。そういう意味で、「滑り止め床用コーティング剤」を開発するという今回の共同研究は、ずっと前からあってもおかしくはない研究テーマだったのですが、それが現実にはなかったのです。今回の共同研究における岐阜大学の役割は、「滑る」という行動が動物の身体と心に与える影響を科学的に明らかにすることです。そして動物にも優しい生活環境を作るために、今までになかった床用コーティング材を開発することを目指しています。

メディア掲載

▽新聞掲載:科学工業日報 2017年4月13日号


人工筋肉膝サポーター

人工筋肉膝サポーターの研究開発

  • 株式会社タナック
    (本社:岐阜市元町4丁目24番地 )
    資本金:3,000万円 、従業員:38名
  • 岐阜大学 工学部
    松下光次郎 助教
共同研究にいたったきっかけ

株式会社タナック: 元々岐阜大学とは、医療関係製品でのつながりがありました。新たにサポーターの企画をスタート、サンプルができた段階でサポーターの評価・効果の数値化をしたかったのですが、誰に相談すればよいのかわからず、路頭に迷っていました。そこで産学連携コーディネーターに相談したところ、適任の先生がお見えになるとのことで松下先生をご紹介頂きました。(「産学連携経験者インタビュー」より転用)

共同研究の内容・成果

株式会社タナック: 弊社のオリジナル素材「タフシロン」(シリコーン)を筋肉に沿って配置加工したサポーター「人工筋肉膝サポーター」の評価を行いました。性能評価の結果、タナックの2種類の製品はいずれも特徴的な弾力性能が確認されました。 以下、定量的評価に基づく歩行時の効果の推測です。①.他のサポーターと比較し膝曲げが少ない部分からのサポート力が大きい、具体的には「直立姿勢で膝伸展を保持しやすい」、「歩行の際、着地前の膝伸展をサポートするので、足運びにおいて膝を伸ばした状態のスムーズな着地をうながしやすい」。 ②.膝の屈曲角度90度付近でサポート力の強さが一定になる、具体的には「膝を大きく曲げた状態のとき比例的な大きな回転負荷力がかからないため座りやすい」。

ご担当者のコメント:株式会社タナック 営業開発部 杉山順司様

 松下先生は、医学部での所属経歴をお持ちで、身体のことにも理解があり、かつ専門の測定に関しても深い知見をお持ちで大いに助けて頂きました。とても柔軟なご発想で先手先手のご対応を頂き、測定冶具も3Dプリンターで自ら作成と大変お世話になりました。引き続き、弊社の新商品の評価もお願いできれば幸いと思っております。

岐阜大学 工学部 松下光次郎 助教

 私は、タナック社オリジナルヘルスケア商品「膝サポータ」の評価に関する共同研究を行っています。膝サポータは健康衣料に分類されますが、これまで健康衣料はアンケートによる使用者の感覚的な評価が主流であり、定量的に示す評価法がほぼ存在しない状態でした。そこで先行研究で培った歩行計測・解析技術と歩行ロボット開発技術を組合せ、ヒト身体を模倣したモデルに基づく膝サポータ評価装置を開発,タナック社製膝サポータの特徴を定量的に明らかにすることに成功しました。このような健康衣料の定量的評価法は、今後の繊維・アパレル産業にとって重要技術となり得ますので、引き続き様々な健康衣料評価に挑戦し、岐阜繊維・アパレル産業の活性化に貢献したいと考えております。

メディア掲載

▽新聞掲載:朝日新聞 岐阜版 2017年5月31日 / 日本経済新聞 キャンパス発この一品 2017年4月26日 / 日経MJ 新製品紹介 2017年4月3日 / 岐阜新聞 岐阜経済 2017年2月15日 / 日本経済新聞 web 2017年2月11日


ふとんクリーナー『ひなた』

アレルギー対策クリーナーの研究開発

  • 株式会社コーワ
    (本社:愛知県 あま市)
    資本金5000万円 従業員204名
  • 岐阜大学 応用生物科学部
    川窪伸光教授
共同研究にいたったきっかけ

株式会社コーワ ひなた事業部: 各家電メーカーの電気掃除機製造に携わり、様々な家電製品のクリーン技術の開発・製造に取り組む中、現代人がもっとも悩んでいる健康問題のひとつ「アレルギー」対策の必要性を感じました。効果的なアレルギー対策は布団のアレルギー物質を除去することであるとわかり、「ふとん専用クリーナー」の開発をスタートさせました。開発を推進する中で、花粉などアレルギー物質に関する知識を吸収したいと思い、岐阜大学に相談、川窪伸光教授との共同研究が始まりました。

共同研究の内容・成果

株式会社コーワ ひなた事業部: アレルギー対策家電製品の開発に先立ち、ダニや花粉の状態を観察する必要があり、生物顕微鏡の導入を提言され導入しました。透過光型顕微鏡でダニ・花粉等の観察をし、ダニを撃退する様々な実験を実施しました。紫外線攻め、乾燥攻め等ではダニを完全に死滅させるには至りませんでした。そこで、ダニの熱死に関する生物学的知見を得て、60℃の熱であればダニを一瞬で死滅させることができることがわかり、「熱風循環」機能を搭載したふとんクリーナーを開発、商品化に至りました。 ※2017年 6月 掲載

岐阜大学 応用生物科学部 川窪伸光教授

 私は、産業界から最も遠いと考えられる研究テーマである生物進化を専門としているので、コーワ様から技術相談があったときは正直驚きました。実際、企業の皆様と共同研究を進める中で、そのものづくりに対する真摯な姿勢、自発的に開発を進める姿勢に感心しました。また、私の知識や考え方を講義室とは異なった観点から伝えることにより、お役に立てていただく過程で、私自身の視野拡大にもつながりました。私の研究活動が、具体的に企業の商品化の役に立ち、驚くと同時に、大変嬉しく思います。

メディア掲載

▽新聞掲載:中日新聞 2016年4月21日、読売新聞 2016年5月24日、朝日新聞 2016年6月29日、毎日新聞 2016年11月28日、電波新聞 2016年12月16日、中日新聞 2016年12月19日


冷凍こんにゃく

地域農産物『下呂産こんにゃく芋』を活用した冷凍用こんにゃくの開発

  • 株式会社マンナン工房ひだ
    (本社:岐阜県 下呂市)
    資本金5000万円
  • 岐阜大学 応用生物科学部
    西津貴久教授
共同研究にいたったきっかけ

岐阜大学 西津教授: これまで小麦麺、パン、食用エマルションの冷凍による劣化機構の解明に関する研究を行ってきました。冷凍によりこんにゃくゲルの食感が著しく劣化することはよく知られているものの、その劣化機構はよくわかっていません。そのため(有)下呂特産加工からお申し入れのあった冷凍用こんにゃくのテーマは、研究対象として大変魅力的であり、その研究成果は依頼者の商品開発につながるものと思い、共同研究を開始することになりました。

共同研究の内容

岐阜大学 西津教授: 研究開始早々に、こんにゃく製造工程の把握と研究用試料の作製方法を検討するため、こんにゃく生産量日本一の群馬県にある食品メーカーを訪問しました。ここで現地メーカーの方から冷凍食品にこんにゃくが使えるようになると商品開発の幅も広がる上、販路も大きく拡大するだろうとの見通しを語られ、この研究に対する期待をひしひしと感じました。共同研究における私の役割は、冷凍による品質劣化機構、特にテクスチャーの特性が劣化する機構を解明すること、および冷凍耐性を付与する手段を見出すことでした。冷凍耐性を付与するために様々な取組が行われてきておりますが、いずれも決定的な解決方法には至っていないのが現状です。冷凍によるゲルのテクスチャー変化や光沢の変化は氷結晶生成によるゲル構造破壊に起因するとの考えから、従来から行われてきた配合や方法で作製したこんにゃくの微細構造の違いを検討することから研究を開始しました。

成果

岐阜大学 西津教授: 上記研究の過程で、いくつかのアイデアをもとに作製した試作品のひとつが、冷凍耐性の点で、ある程度有効であることがわかり、今回の製品化につながりました。 ※2017年 6月 掲載

株式会社マンナン工房ひだ 北野勝広 代表取締役

 平成25年度 岐阜県農商工連携ファンド事業を活用させて頂き、岐阜大学と冷凍耐性に拘ったこんにゃく(冷凍解凍しても味・食感が損なわれない)の共同研究をスタートしました。冷凍食品業界ではこんにゃくの需要用途は多様に渡りますが解凍後の品質等に課題が残り需要が伸び悩んでいる現状がありました。今回の西津教授との共同研究により我々では解明できないこんにゃくの特性や問題点を、色々な面から専門的な分析を大学で進めていただいた結果、常温の既存商品と遜色のない味・食感の冷凍耐性の商品化に成功しました。また、使用する原料も地元産こんにゃく芋を使用することによって地域資源を活用することで地域の活性化にも繋げていけると思います。今後、冷凍こんにゃくを弊社の重要主力商品として取り組んでいきたいと思います。

メディア掲載

▽テレビ放映:TBSがっちりマンデー「大学と会社がコラボ!儲かる!共同研究」2016年12月11日  ▽新聞掲載:日本経済新聞「マンナン工房ひだ、冷凍こんにゃくの販路拡大」2016年8月17日


ペットボトル飲料『やさ茶』

ペットボトル飲料『お茶』の開発

  • 株式会社 白川園本舗
    (本社:岐阜県 加茂郡 白川町)
    資本金5400万円
  • 岐阜大学
    「やさ茶」学生プロジェクトグループ、工学部 神谷教授
共同研究の内容・成果

 「広報・PR論入門」の授業から生まれた学生有志グループが主体となって、ペットボトル飲料のお茶『やさ茶』を企画しました。東濃信用金庫の協力を受け、茶葉の生産を担う株式会社 白川園本舗と共同開発を開始しました。 岐阜大学の地下110mからくみ上げた硬度14mg/Lの軟水と、茶の名産地・岐阜県の白川町で育まれた三番茶を用いて、低カフェインで優しい甘さのお茶に仕上げました。平成28年3月から岐阜大学の生協店舗、白川園本舗、岐阜県内の道の駅などで販売しております。(岐阜大学 広報誌「岐大のいぶき」No.32 2016-2017 Autumn-Winter P.20より引用)

「やさ茶」学生プロジェクトグループ 副リーダー 森 明日香さん(応用生物科学部 4年)

 工学部の神谷教授と学生の希望者で白川町の茶園を見学に行き、茶畑の美しさと急須で淹れるお茶のおいしさに、私も含めて全員が感動しました。学生の大半がお茶といえばペットボトルという印象で、お茶を淹れるのも初めて。茶農家の後継者不足の悩みも知り、まずは若い世代にこのお茶のおいしさを知ってほしいという思いが募りました。そこで、「広報・PR論入門」の授業から生まれた学生有志グループが企画したのが、ペットボトル飲料の『やさ茶』です。 学生らしい柔軟な発想を商品に反映させていく中、お茶を身近に、との想いを込め味や包装などにこだわりました。包装や商品名のほか、特にこだわったのが茶葉の選定と茶の風味です。カフェインや渋みが少ないことから選んだ白川町の三番茶は、硬度が低い大学の地下水と相性がいいことが分かりました。お茶を身近に感じてほしいという私たちの想いを込め、子どもも飲みやすい、甘みのある優しい味に仕上げました。プロジェクトでは今後、販路拡大と茶畑ツアーの実現を目指します。多くの人に愛されるお茶になってほしいです。(岐阜大学 広報誌「岐大のいぶき」No.32 2016-2017 Autumn-Winter P.21より改変して引用)

メディア掲載

▽日本経済新聞「キャンパス発この一品:ペットボトル入り番茶 学内の地下水で甘味引き出す」2016年4月20日  ▽朝日新聞「岐大の地下水、番茶に ペットボトル入り試験販売」2016年3月31日  ▽読売新聞「学生連携「やさ茶」誕生 大学の地下水飲みやすく 岐阜大グループ」2016年3月16日  ▽中日新聞「岐大の地下水でペットボトル茶 学生が白川園本舗と商品化」2016年3月16日  ▽岐阜新聞「大学の井戸水で「番茶」 岐阜大生らが企業と連携,開発 道の駅などで試験販売」2016年3月16日  ▽旺文社「蛍雪時代」 2016年6月号 [北陸・東海]キャンパスNewsの中で,国公立大:岐阜大学『大学の地下水を使用したお茶「やさ茶」の販売をスタート』として紹介


減震装置「ゆめまる君」

人と住まいを守る減震装置の研究開発

  • 有限会社夢家族 エネルギー研究所
    (本社:岐阜県 羽島市)
  • 岐阜大学 情報連携総括本部
    村上茂之教授
共同研究にいたったきっかけ

 阪神淡路大震災をきっかけに、かつて建築業を営んでいた経験から、建築の知識を地震対策に生かそうと、既存住宅に容易、安価に施工することができる減震装置の開発に着手。地震エネルギーを軽減させる装置を発案し、地元の大学の力を是非借りたいと岐阜大学へ相談、村上茂之准教授との共同研究が始まった。

共同研究の内容

 開発した装置は細長い弓形のアンカーボルトで、建物の基礎と土台の外側に取り付けるもの。 弓形にたわんだ部分が可動域となり、地震の際、基礎と土台が振動に合わせて前後左右に動き、家屋に伝わる揺れを和らげるという仕組み。 この弓形の器具の静的載荷試験を岐阜大学との共同研究で行い、愛知工業大学耐震実験センターの上下水平動加振振動台において、阪神淡路大震災の地震波による振動実験を経て、改良を重ねた結果、耐震・免震両面の効果を発揮する減震装置の開発に至った。

成果

 減震装置及びその設置方法で特許を取得し、「ゆめまる君」として商品化。主に一般住宅向けに、引っ越し不要で工期が短く、安価な費用を設定したことから、岐阜県内の幼稚園での施工をはじめ、14件の施工実績を有する。

有限会社夢家族 エネルギー研究所 高木所長

 我々のような無名の小さな会社にとって、地元の大学との共同研究で得られた試験や評価というものが開発商品の信頼性の向上に非常に役立ったのではないかと思います。また、村上茂之准教授のネットワークから他大学の協力も得られ、コーディネータには高専や他機関の研究者も紹介いただき、様々な角度から開発製品に関する指導・助言をいただくことができました。


ロイヤルコンフォートスーツ

感覚・計測に基づく快適スーツの開発

  • 株式会社AOKI
    (本社:神奈川県 横浜市)
  • 岐阜大学 工学部
    岡村政明名誉教授
共同研究にいたったきっかけ

(株)AOKIは独自の商品開発のために、商品開発室を設置し、お客様のニーズに応えるべく、信頼性のある商品作り、満足いただける商品作りに取り組んできた。こうした取組の中で、大学との連携を考え、糸開発のために岐阜大学工学部の岡村教授(当時)に依頼することとなった。最初の活動は、学生のインターンシップを活用して、スーツの機能性、素材の特性、着用快適性のアンケート調査を実施し、この調査結果を踏まえて、快適衣生活商品作りを目指して、岐阜大学との産学共同研究を開始。

共同研究の内容

 着用快適性の高いスーツの開発を研究テーマに5年間(研究費1,000万円)に亘り、紡績機械の改良、ニュージーランドメリノウール原料使用によるウール100%ストレッチ糸の開発と同時に、肩周りの圧迫、窮屈感をなくすスーツの型紙の開発に取り組んだ。また、衣服圧測定、筋電図による筋活動量測定及び官能検査による性能評価を行った。

成果

 開発された糸、型紙により着用時の圧迫感、窮屈感、つっぱり感を軽減し、着用時の動作拘束感が軽減され、着用快適性に優れた『ロイヤルコンフォートスーツ』を商品化し、2007年9月より発売した。このスーツは従来にない画期的な着用性を持っており、2009年度日本繊維機械学会賞技術賞を受賞した。

株式会社AOKI 柴田室長

 従来に無いストレッチ性を有するウール糸の開発を行った為、開発したストレッチウール糸を使用して試作しました。毛織物の仕上工程を実用化するために試行錯誤し、実験と評価の連続であり、さらに、被験者がスーツを着用し際の着心地を客観的に評価するための生理学的機能量(静的衣服圧、筋電図)の計測・評価法の確立に2年間の時間を要しました。


マイクロナノバブル発生装置

ナノ多孔質クレージングフィルムの量産化マイクロナノバブル発生装置の開発

  • 株式会社ナック
    (本社:岐阜県 関市)
  • 岐阜大学 工学部
    武野明義教授
共同研究にいたったきっかけ

 岐阜県の特許流通アドバイザーから岐阜大学の技術シーズである「クレージングフィルム」を紹介され、工学部・武野准教授との共同研究がスタート。

共同研究の内容

 クレージングフィルムの量産化に向けて武野准教授のアドバイスを基に、量産加工機を製作した。また、このフィルムを使ったマイクロナノバブル発生装置の開発を行い、マイクロナノバブルの特性、性状等についての研究を実施。

成果

 開発したクレージングフィルムは商品名「モノトランフィルム」として浄水器用エアー抜きフィルターとして販売。また、マイクロナノバブル発生装置は商品名「フォーメスト」として各種産業用途に幅広く販売しており、最近では、オゾンマイクロナノバブル発生装置が注目されるなど、幅広い展開へと至っている。

株式会社ナック 篠田部長

 岐阜大学との共同研究により、マイクロナノバブル発生装置を、実験用途から各種産業用途向けのカスタマイズ製品まで幅広く展開することができました。


腹筋チェア「ぷるる」

健康座椅子の開発

  • 明光ホームテック株式会社
    (本社:岐阜県 各務原市)
  • 岐阜大学 教育学部
    春日晃章教授
共同研究にいたったきっかけ

 明光ホームテック(株)より、岐阜大学の産官学連携窓口に電話相談があり、コーディネーターの仲介のもと、教育学部・春日准教授を紹介。両者のマッチング、打合せの結果、共同研究を進めることとなった。

共同研究の内容

 健康椅子使用時の運動量測定を研究テーマに約6か月間(研究費22万円)共同研究を行った。共同研究結果として、健康座椅子を使用した時の運動量を測定し、座るだけで腹筋トレーニングができること、更には2分間座っているだけで、運動量は腹筋約20回分に相当する効果があることがわかった。

成果

 ダイエット用の健康座椅子として、大手スポーツ量販店への販路を開拓し、販売に至っている。

明光ホームテック株式会社 白木係長

 座ったときに実際にかかる運動量を測定することができ、それを顧客へのアピールポイントとして販促につなげることができました。その結果、今までに販路のなかったスポーツ店等への販路拡大にもつながり、大変有意義な研究開発になりました。

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岐阜大学の研究シーズ

生命科学
医療・福祉
動物
バイオ
アグリ・食品
環境科学
環境
社会基盤
ものづくり
ものづくり技術
ナノテク材料
エネルギー
情報・電気
社会・人文・教育
国際
地域
教育
人文科学
その他
その他